育休を取ろうと決めたとき、一番気になったのは正直「お金」でした。
「給料が減るのは分かっているけど、実際いくらもらえるの?」「会社からお金が出るわけではないと聞いたけど本当?」
僕自身、育休に入る前にかなり調べました。この記事では、育休中にもらえる育児休業給付金の仕組みから、社会保険料免除、2025年からスタートした出生後休業支援給付金まで、実際に調べて理解した内容を分かりやすくまとめています。
※給付金の計算式や上限額は2026年時点の制度にもとづいています。最新の金額や個別の支給額は、必ずハローワークまたは勤務先にご確認ください。
結論
- 育休開始から180日までは給与の67%
- 181日目以降は50%
- 給付金は非課税
- 社会保険料は免除
- 条件を満たせば、出生後28日間は実質手取り10割相当
月給30万円の場合、最初の半年は約20.1万円/月が目安です。
育児休業給付金は「会社のお金」ではありません
まず大前提として、育休中にもらえるお金は会社から支払われる給料ではなく、**雇用保険から支給される「育児休業給付金」**です。
会社にお願いして出してもらうものではなく、雇用保険に加入して一定の条件を満たしていれば利用できる国の制度です。
「会社に迷惑をかけているのに、お金まで受け取っていいのかな……」と心配する必要はありません。制度として用意されている給付金なので、安心して利用してください。
育児休業給付金の計算方法
基本の計算式
支給額は次の式で決まります。
休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 給付率
「休業開始時賃金日額」とは、育休開始前の直近6か月間の賃金合計を180日で割った金額のことです。
育児休業給付金の手続きは基本的に勤務先が行うため、自分で計算しなくても申請は進みます。ただし、事前におおよその支給額を把握しておくと安心です。
給付率は67%から50%へ変わります
給付率は育休期間中ずっと同じではありません。
- 育休開始から180日目まで(約6か月):賃金の67%
- 181日目以降:賃金の50%
半年以上育休を取得する場合は、後半から支給額が減るため、「急に振込額が減った」と驚かないよう、あらかじめ知っておくことをおすすめします。
上限額・下限額もあります
休業開始時賃金日額には毎年見直される上限額・下限額があります。
2026年7月31日までの基準では、
- 賃金日額の上限:16,110円
- 賃金日額の下限:3,014円
となっています。
これを30日分・給付率に当てはめると、月額の支給上限はおおむね次のとおりです。
- 給付率67%:約323,811円
- 給付率50%:約241,650円
つまり、どれだけ給与が高くても給付金には上限があります。一方で、給与が低い場合でも下限額が設けられています。
計算シミュレーション
月給30万円の場合で計算してみます。
- 育休開始前6か月の賃金合計:300,000円 × 6か月=1,800,000円
- 賃金日額:1,800,000円 ÷ 180日=10,000円
- 180日目まで:10,000円 × 30日 × 67%=201,000円/月
- 181日目以降:10,000円 × 30日 × 50%=150,000円/月
実際の支給額は、勤務先がハローワークへ提出する書類をもとに決定されるため、あくまで目安としてお考えください。
給付金は非課税&社会保険料免除でさらに安心
育休中の手取りを考えるうえで、特に重要なのが次の2点です。
① 育児休業給付金は非課税
育児休業給付金には所得税がかかりません。そのため、通常の給与よりも額面と手取りの差が少ないのが特徴です。
また、この非課税という性質は、後ほど紹介する「ふるさと納税」にも関係してきます。
② 育休中は社会保険料が免除される
育休中は健康保険料と厚生年金保険料が免除されます。
本人負担だけでなく会社負担分も免除されるため、家計への負担軽減効果は意外と大きい制度です。
社会保険料が免除され、給付金も非課税であるため、多くの方は給与の手取り額と比較すると、収入の減少を思ったほど大きく感じないケースが多いでしょう。
僕自身も、「給料の67%しかもらえない」と最初は不安でしたが、実際には手取り額との差は想像より小さいと感じました。
2025年スタートの新制度「出生後休業支援給付金」
2025年4月から、「出生後休業支援給付金」という新しい制度が始まりました。
これは、既存の育児休業給付金(67%)に13%が上乗せされる制度で、対象期間中は実質手取り10割相当となります。
※配偶者が就労していない場合など、夫婦双方の育休取得が不要となる例外もあります。
対象条件
- 子どもの出生後8週間以内に、夫婦ともに14日以上の育休を取得すること
- 支給対象日数は最大28日間
この制度は、夫婦そろって出生直後の時期に育休を取得しやすくするために創設されました。
28日間という期間限定ではありますが、この期間は収入面の不安を大きく軽減できます。
給付金はいつ振り込まれる?【初回は育休開始から約2〜3か月後】
育児休業給付金は、2か月に1回のペースで支給されます。
初回の振込は、育休開始から約2〜3か月後になることが一般的です。そのため、育休に入ってすぐ給付金が振り込まれるわけではありません。
最初の数か月は収入がない期間が続く可能性があるため、あらかじめ生活防衛資金を準備しておくと安心です。
僕自身も、育休前にある程度の貯蓄を確保していたおかげで、初回の振込まで焦らず過ごすことができました。
育休を取ると課税所得が下がる|ふるさと納税は要注意
見落とされがちですが、とても重要なポイントです。
育児休業給付金は非課税のため、育休を取得した年は課税所得が通常より下がります。
一方、ふるさと納税の控除上限額は、その年の課税所得(住民税所得割額)をもとに計算されます。
つまり、
育休を取る年=課税所得が下がる=ふるさと納税の控除上限額も下がる
ということになります。
昨年と同じ感覚で寄付すると、「必要以上に納税してしまった」というケースもあり得ます。
育休を取る年は事前にシミュレーションを
ふるさと納税サイトには無料のシミュレーターが用意されています。
育休を取得する年は、見込み年収をもとに一度シミュレーションしておくことをおすすめします。
育休を取る年のチェックポイント
- 今年の見込み年収を確認する
- 育休期間を反映してシミュレーションする
- 控除上限額を確認してから寄付する
実際にどれくらい変わるのか、下のツールに年収・家族構成・育休を取った月数を入れてみると、一目で分かりますよ!
年収・家族構成・育休を取った月数を入れるだけで、自己負担2,000円で済む寄付額の目安がわかります!
💡 0歳の赤ちゃんは所得税の「扶養控除」の対象外(扶養控除は16歳以上が対象)です。赤ちゃんがいるご家庭は、共働きなら「共働き」、どちらかが仕事を休んでいるなら「配偶者控除あり」を選んでください。
💡 育休中は会社からの給与が止まる(または減る)代わりに「育児休業給付金」を受け取りますが、この給付金は非課税で、ふるさと納税の限度額の計算には含まれません。そのため育休を取った月がある年は、限度額が下がります。
※この計算結果はあくまで概算・目安です。給与所得者を前提とした簡易計算のため、実際の控除額は社会保険料控除・住宅ローン控除・医療費控除など個別の事情により異なります。育休月数による年収の減少は「育休を取った月数分を単純に月割りで差し引く」簡易的な計算のため、賞与の時期や育休中の一部支給などにより実際の金額とは差が出ることがあります。正確な金額は、お住まいの自治体やふるさと納税ポータルサイトのシミュレーター、税務署等でご確認ください。
あくまで簡易版のシュミレーターです。詳しい納税額を知りたい方は↓
まとめ|知っておけば収入面の不安はかなり減ります
育休前に一番不安だったのは、お金のことでした。
しかし、制度を調べてみると、収入を支えるための仕組みがしっかり整えられていることが分かりました。
- 給付率は最初の半年が67%、それ以降は50%
- 給付金は非課税で、社会保険料も免除される
- 2025年からは出生後28日間、実質手取り10割相当となる制度もスタート
- 給付金は2か月ごとの支給で、初回振込までは時間がかかる
- 育休を取得する年は、ふるさと納税の控除上限額にも注意が必要
制度を理解しておけば、「収入が心配だから育休を短くしよう」と無理に考える必要はありません。
育休期間そのものについて迷っている方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
育休中の収入は決してゼロになるわけではありません。制度を正しく理解すれば、想像以上に家計への負担を抑えられます。
特に出生後28日間は、条件を満たせば実質手取り10割相当も可能です。夫婦で早めに育休の計画を立て、利用できる制度をしっかり活用しましょう。
※本記事の制度・給付金に関する情報は2026年時点のものです。給付率や上限額は毎年8月に改定されるため、最新情報は厚生労働省、ハローワーク、勤務先で必ずご確認ください。




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